天気の子には、龍が登場していますが、この龍が何を意味するのかについて憶測が飛び交っています。今回は、「天気の子」に登場する龍や「君の名は。」に登場した龍についての小ネタをまとめてみました。
天気の子に登場する龍
新海誠監督の映画「天気の子」には、龍が登場しています。
100%晴れ女と呼ばれる天野陽菜が、晴れた空を願い、空へ浮かぶと、空と海が混在したような状態を経験します。
この時、雲のような白い龍が3匹、空(海)を飛んでいるシーンがあります。
また、映画「天気の子」では、雨の日に天野陽菜が祈ると、雲に丸い穴が開いたかのように円ができ、そこから輝く太陽が現れます。
そして、その空と海が混同した輝かしい世界へ入ると、平和な草原が広がっている訳ですが、その場所は、龍の巣の中にあるとしばし表現されています。
この龍の巣という発想は、宮崎駿監督の「天空の城ラピュタ」で使われた言葉です。
映画「天気の子」では、この龍の巣と、台風の目が同一化して描かれていると言うことができるでしょう。
こうして、「天気の子」にはっきりと登場している龍ですが、実は、新海誠監督の前作「君の名は。」にも登場していました。
君の名は。に登場する龍
映画「君の名は。」には、龍の神様を象徴するものがたくさん出てきていると言われています。
三葉という巫女の女の子が宮水神社で儀式をしていた時、身にまとっていた装飾に、龍の姿がありました。
重要登場人物の男の子の名前も、「瀧」といって、龍の字が含まれていました。
また、映画のシーンの中には、お祭りが終わったあとの星空のシーンがありますが、その星空の様子が龍がいるようにも見て取れます。
さらに、「君の名は。」に登場するティアマトという言葉は、龍を表す言葉だという説もあります。
異なる場所にいる男と女が意識の中で結ばれ、過去と現在がつながり、龍が目覚める。
そして、目覚めた龍が願いを叶えて未来へ昇華するというストーリーが、「君の名は。」には含まれているというのです。
天気の子の龍に関する小ネタまとめ
天気の子の龍が何を意味するのかという憶測小ネタについてまとめました。
龍には天気を操る力がある
龍は、天候を操る力があると言われています。
成長した龍は、天候を操れるようになると、嵐や雷をも操るようになり、竜巻として空を飛ぶと考えられていたそうです。
そして、晴れ男や晴れ女と呼ばれる人々は、龍が守護しているとも言われています。
しかしまた、その逆説もあり、雨男・雨女と呼ばれる人たちが、龍神のご加護を受けているという説もあります。
雨を降らせることができる龍神は、自然霊の中で最高位に位置する龍の神様だそうです。
この説の場合、晴れ女・晴れ男に憑いているのは、稲荷系の神様だと言われています。
瀬織津姫という龍の神様
瀬織津姫という神様は、「祓いの神、水の神、海の神」と言われており、全国に瀬織津姫が封印された神社が多数存在しているそうです。
そして、前作「君の名は。」に登場した神様を象徴するものたちは、瀬織津姫という神の象徴であったという説があり、今回の「天気の子」の神的象徴物も、瀬織津姫であるという声もあります。
また、龍の神といえば、新海誠監督が影響を受けたと言う宮崎駿監督の「千と千尋の神隠し」が思い起こされますが、こちらの「千と千尋の神隠し」という映画に登場した「ハク」は、龍の神様でした。
そして、この竜の神様は、古事記や日本書紀で語られずに、歴史の中に封印されてしまった瀬織津姫という神が描写されたものだと言われています。
このことから、宮崎駿監督に影響され、映画に龍を登場させている新海誠監督も、「天気の子」で瀬織津姫を登場させているのではないかという声があるようです。
まとめ
龍とは、そもそも、私たち生命のエネルギーの象徴です。
私たちがエゴに囚われていなければ、龍神が味方につくとされ、私達が自分のことだけを考えるエゴイストになっていれば、龍神は寄り付かないと言われています。
龍とは、命のエネルギーの象徴であり、命のエネルギーとは、魂であり、精神であり、愛であり、心の清さの象徴であります。
新海誠監督が龍を作品に登場させる理由は、私たちが本来あるべき心の清さを作品に盛り込んでいるからだと私は思いました。