ロビンフッドという英雄がどのようにして生まれたのかを描いた映画、「フット・ザ・ビギニング」が公開となっていますが、今回は、ロビン・フッドの恋愛の話や、人としての在り方、ヒーローになった要因など、映画のネタバレあらすじを結末まで解説したいと思います。
また、映画を見た率直な感想も合わせてまとめてみました。
フッド・ザ・ビギニングのネタバレあらすじ
映画「フッド・ザ・ビギニング」は、今もなお語り継がれている中世イギリスの伝説的英雄「ロビン・フッド」が、どのようにして英雄になることになったのかを明かすお話です。
私たちの知るロビン・フッドとは印象が全く異なる恋愛の話や、ロビン・フットのヒーロー伝説のネタバレあらすじを解説します。
ロビン・フッドの生い立ちと物語の始まり
後にロビン・フッドという名の英雄として世界に知られることになるロビンは、裕福な家庭に生まれ育ちました。
欲しいものは何でも持っており、ロビンに欲しい物など何もありません。
しかし、そんなロビンも恋に落ち、マリアンという女性を手に入れたいと思うようになります。
マリアンは、ロビンの家の馬を盗みに入った女泥棒だったのでした。
マリアンはとても賢く、政府のやり方に反対意見を持つ女性でした。
ロビンは「馬をあげる代わりに、マリアンのことを教えてくれ」といい、ロビンとマリアンは恋に落ちます。
欲しいものは何でも手に入るロビンは、順風満帆な人生を送っていましたが、彼の人生を転落させたものが一つありました。
それは、「徴兵制度」です。
幸せだったロビンの元にも例外なく、イギリス国家から徴兵命令が下されたのです。
ロビンは、軍人として、強制的に戦争に参加させられるのでした。
戦場から帰ったロビンの境遇
止む無く戦争に参加し、相手国の兵隊たちに弓を射って戦うロビンですが、罪のない男性を殺す味方国の残虐な闘争心に心が痛み、殺されそうになった男性を助けようとします。
そんな軍事リーダーに背くロビンの姿を見た軍人は、ロビンに弓を放ち、ロビンは怪我をして気を失ってしまいます。
ロビンが目を覚ますと、そこはいわゆる「死体置き場」でした。
ロビンは何とか馬に乗って自分の家へ帰りますが、家は荒れ果て、マリアンの姿はありませんでした。
ロビンが戦地を後にしたのは、徴兵令がくだってから、4年後のことでした。
ロビンが家に帰って知ったことは、自分は2年前に戦死したと報告され、葬儀が行われたこと。
自分の物や家などの所有物は全て「軍事の為だ」と国に採られたこと。
そして、愛するマリアンはロビンの家を追い出され、新しい恋人ウィルと結ばれていることでした。
英雄ロビン・フッドの誕生と複雑な恋愛事情
さらに、自国のリーダーたちが、民衆をどのように操って全てを採取しているかをロビンは眼の辺りにすることになります。
ロビンと、ロビンが救おうとした男性の父親であるジョンは、手を組んで国が民衆から巻き上げているお金を盗む計画を企てます。
その日から、ロビンは、国に不幸を招く政府(軍事)に挑むヒーローとなる道を進んで行くのでした。
ロビンは、正義の為に、身のこなしを鍛え上げ、どんどん国の人間からお金を盗み上げるようになります。
そして、盗んだコインを民衆へ次々と還していきます。
こうしてどんどん英雄になっていくロビン・フッドですが、マリアンの新しい恋人ウィルは、ロビンに宣戦布告します。
「ロビンがどんなに英雄になろうとも、僕とマリアンは深く結ばれている」と自信があるように振る舞うのでした。
ロビンが生きていたことを知ったマリアンはとても驚きますが、複雑な事情のために、ロビンの元へ帰ることはできません。
そんな状況を嫌というほど知っているロビンでしたが、英雄の泥棒ロビン・フッドを応援しているマリアンの姿に、満足感を得ます。
フッド・ザ・ビギニングの結末ネタバレ内容
ロビンは、自分が生きていることを公に公表します。
長年の仲間の1人を泥棒に仕立て上げ、国に差し出す演技をすることで、国の人間に自分の存在を認識させるのでした。
ある日、出世願望があるマリアンの新恋人ウィルは、手柄を上げようと勤しみ、意向がそぐわないマリアンと仲たがいをします。
ウィルは、一部の人々を指揮して暴動を起こすのです。
ロビンは、暴動を静めようと働き、さらに、捕らえられたマリアンをも救出します。
こうして、ロビンとマリアンの関係の問題は全て解決され、また愛し合う二人になるのでした。
ウィルは、ロビンとマリアンが寄りを戻したことを知ると、その怒りを暴動に打ち込みます。
暴動を起こすウィルと、暴動を静めて民衆を守ろうとするロビンが戦うことになります。
ロビンは強いですが、できるだけ争わないで済ませたいと思っています。
結局、ロビンとジョンは、国をコントロールしていた人間たちやルールを破壊し、革命を起こします。
そして、ロビンの行いによって助けられた人々は、シャーウッドの森へ移動し、ロビンはリーダーとなり、マリリンとも再度結ばれ、幸せに暮らすのでした。
フッド・ザ・ビギニングを見た感想
映画「フッド・ザ・ビギニング」は、レオナルド・ディカプリオがもう少し若かったら、レオナルド・ディカプリオが演じていただろうなと、映画を見て思いました。
アクション映画としては、アクション系が得意でない人でも見られるレベルと言えます。
そして、恋愛映画とすれば、特に驚きもない感じでした。
ロビン・フッドの恋人役のマリアンという女性のキャラクターは、ディズニー映画のジャスミンのような性質を持っていると言えるでしょう。
映画を見ていて思ったのは、最初国に徴兵された時は、ロビンはへなちょこ兵隊だったのに、国を救うとなったらかっこよく凄腕なヒーローとなりました。
やっぱり、愛ある志しを持つ者は、カッコよく優れているのだなと思いました。
また、童話のロビン・フッドには出せない恋愛観や、政治観をとてもよく表現した映画だと思います。
大人向けのロビン・フッドといった感じですね。
感動や驚きはそこまで期待できませんが、ロビンの気さくな感じというか、「普通の心ある人間がヒーローになれる様」を描いた映画としては、とても良い作品だと思います。
映画を見て、「特別なスキルや境遇になくても、歪みのない心さえあれば、誰でもヒーローになることができる」という勇気を私たちに与えてくれる、教訓ある映画だと思いました。
フッド・ザ・ビギニングの評価
映画「フッド・ザ・ビギニング」の評価はとても低いです。
実は、最低の駄作映画を選ぶ、最低映画ラジー賞(ワースト映画)にノミネートされています。
理由は、「斬新さがない。どこかで見たことあるストーリーしかない。」とか、「ストーリーの面白味がない」といったことが多いようです。
確かに、何か新しいワクワク感を期待して映画を見る方にとっては、大して面白くないと感じるのかもしれません。
ですが、私は、ある意味、庶民的によく出来ている映画だと評価します。
ロビンフッドは、そもそも、物凄い存在感で、凄いことをするスーパーヒーローというキャラではなく、ごく一般的な人間の1人がヒーロー的なことをする、という物語です。
ロビンが英雄になったのは、人生がとても珍しいものであったからではなくて、温かい心があり、行動力があったからです。
ロビンはもともと一般人なので、人並みの恋愛をして、人並みに社会に押しつぶされそうになり、人並みの人生を経験して生きているキャラクターです。
その為、「うわっ!すごい!」という感覚が映画の中に含まれていなくても、当たり前かなと私は思います。
それよりも、ロビンフッドを見ることで、いかに自分たちが行動を起こせていないかに気がつくことができたならば、映画フッド・ザ・ビギニングを見てロビンの凄さに勇気づけられることでしょう。
ロビンフッドを英雄として見るのではなく、一般人が英雄になる様を見ることができたならば、この映画の本質が見れると思います。
確かに、映画の背景作りなどで、少しミス的な部分もありますが、こういうのはどの映画でもあることです。
肝心なのは、映画の中の何に焦点を当てて、何を吸収するかだと私は思うので、フッド・ザ・ビギニングは、ぶれない心と行動力・勇気をもらうにはとても良い映画だと思います。