「僕のヒーローアカデミア」のアニメ4期の第1話では、オールマイトが引退後の後継者を探しており、後継者はすでにデクであると決まっているというお話でした。
今回は、オールマイトの後継者がどうしてデクになったのかという理由を深堀りしています。
【ヒロアカ】オールマイトの引退
「僕のヒーローアカデミア」には、オールマイトという名を持つヒーローが登場します。
オールマイトは、世界一のムキムキスーパーヒーローでしたが、過去にオール・フォー・ワンという敵と死闘した結果、痩せっぽちの姿になってしまいました。
死闘の後、オールマイトの呼吸器官は半壊し、胃の全摘出手術を行わなければならないなど、重傷を負ってしまったのです。
ダメージを受けた体を手術した結果、なんとか命を取り留め、個性を使えばもとのムキムキの体になることができますが、普段はげっそりとした体になってしまたオールマイトです。
アニメ「ヒロアカ」の4期の第1話でも、オールマイトは「病院に定期検診に行っていた」とデク(緑谷出久)に話していましたが、咳をしており、本当に定期検診だけだったのかどうかも怪しいところです。
いずれにしても、オールマイトは、死闘の末、昔のように力を発揮することが難しくなってしまっています。
昔のように個性である力(ワン・フォー・オール)を発揮することが大変になったオールマイトは、自分の能力を継ぐ後継者を密かに探していました。
オールマイトもその昔、前代から「ワン・フォー・オール」という能力を引き継いでいたのですが、今回は自分から後継者へこの能力を引き継いでもらい、自分は引退することを考えているようです。
死闘の後に、「次は、君だ!」と指を指しているので、すでに後継者は彼の中で決まっているようです。
【ヒロアカ】オールマイトの引退後の後継者:デク
オールマイトの能力を受け継ぐ後継者は、デクであると、アニメ4期の第1話では明らかになりました。
第1話では、フリー記者の特田種男が、オールマイトの後継者となる男を嗅ぎ回っていました。
取材と偽り、学園内で様子を伺ったところ、オールマイトの後継者はデクであることを突き止めます。
特田は、デクが後継者であるとにらみ、デクに聞いてみますが、デクは否定をしませんでした。
このことから、デクもオールマイトの後継者であることを認識していることが分かります。
【ヒロアカ】オールマイトの後継者がデクである理由
オールマイトが、ワン・フォー・オールを受け継ぐ後継者をデクに決めたのは、デクの熱いヒーロー性のある心と、自分と同じ境遇を見出したからです。
オールマイトは、以前、「助けを求める人を見ると後先を考えずに飛び出してしまう」デクを見かけました。
人を助けたいというヒーロー性が高いデクの性格を見たオールマイトは、自分のワン・フォー・オールという個性を受け入れるだけの才能がデクにはあると見極めます。
また、デクは、他のヒーローたちと違って、個性というものを持っていません。
それでも、ヒーローになりたいという夢から、ヒーロー養成学校に入学します。
実は、オールマイトも、もともとはデクと同じように、個性を持たない人間でした。
それが、ワン・フォー・オールを受け継いで世界最大のヒーローとなったのです。
ワン・フォー・オールを引き継ぐ上で最も重要なのは、癖がないこと(無個性であること)と、ヒーローの心を強く持っていることのようで、オールマイトはデクが後継者としてピッタリだと考えます。
オールマイトは10ヶ月の特訓をデクに考案し、特訓に耐え抜いたデクは、ワン・フォー・オールを受け入れることができるだけの器(体)を鍛え上げました。
デクに後継者としての素質を認めながら、デクに特訓をした理由は、ワン・フォー・オールという個性は、ある程度の身体能力がなければ、体を破壊させてしまう可能性すらあるからです。
そして、見事に特訓をこなしたデクは、憧れのオールマイトの個性を手に入れることを喜びながら、ワン・フォー・オールを引き継ぐことになります。
オールマイトは、デクの髪の毛を使ってDNA情報を手に入れ、ワン・フォー・オールをデクに継承させるのでした。
オールマイトの後継者は本当に唯一のデクだけがふさわしいのかついて考察
オールマイトの個性・ワン・フォー・オールをデクに継承したことで、デクが後継者であることは間違いないでしょう。
しかし、デクは本当に、たった1人の後継者なのでしょうか?
デクがオールマイトの後継者として話がまとまるのかどうかについて考察してみました。
オールマイトの後継者は本当にデクだけなのか?
オールマイトは、デクを後継者として認めています。
これは、間違いないです。
しかし、気になるのは、オールマイトがデクの後継者として認めているのは、デクだけなのかどうかということです。
アニメ4期の第1話では、オールマイトがデクに肉まんを差し入れるシーンがあります。
そして、オールマイトは、デクの肩を叩き「次は君の、いや、君たちの番だ」と言っています。
気になるのが、オールマイトはなぜ、「君たちの」と言い直したのかというところです。
もしかしたら、オールマイトは、特田記者や他の誰かが聞いているかもしれないことを考慮して、後継者がバレないように、「君たちの番だ」と言い直したのかもしれません。
あるいは、デクにプレッシャーをかけ過ぎないために、「君たちの」と言い換えたのかもしれません。
もしくは、単純に、「後継者のデクを筆頭に、みんなが活躍して自分が引退する時代がやって来た」という意味が込められていただけなのかもしれません。
しかし、私は、オールマイトが「君たちの」と言い直したセリフがどうしても気になったのです。
なぜなら、「君の」のままでも、大して問題はなかったのでは、と思うからです。
そこで、考察したのですが、オールマイトがあえて「君たちの」と言い直した理由は、もしかしたら、「1人がヒーローである時代」の幕切れを匂わせていたからではないかと思うのです。
オールマイトの後継者がデクである真の意味
確かに、オールマイトは、前回の死闘でかなりのダメージを受けたので、今回引退することを考え、デクに個性という名の能力を引き継いだ訳ですが、それと同時に、デク1人だけが、世界のヒーローであることを望んでいるとは思えなかったのです。
オールマイトは、敵との死闘で、勝ったわけですが、内心はそこまで晴れ晴れとした気持ちにはなっていないと思うのですよね。
今までは、敵と戦って、勝利することに誇りを感じていたオールマイトだと思うのですが、前回の死闘では、「勝利することのむなしさ」みたいなものを経験したのではないかなと思うのです。
だから、後継者となる者に、自分と同じようにはなって欲しくない、むしろ、自分よりも平和な方法で戦うことができる後継者を望んでいるような気がするのです。
死闘の末、勝利したオールマイトですが、結局、オールマイトが大きく負傷したせいで、的なる悪の力は強まりつつあり、人々は恐怖心や不安な心を抱えています。
つまり、オールマイトがどんなに悲惨な戦いで勝ったところで、悪をなくして平和な世界を作るというのは、無理なんです。
結局、1人1人が、それぞれの個性を発揮してヒーローにならなければ、闇を葬ることなどできないのです。
それに気がついたオールマイトは、デク1人を後継者として期待しているのではなく、デクをきっかけに、世界のみんながヒーローになるべきだと理解することを期待しているのではないかな、と考察します。
つまり、デクは、オールマイトのたった1人の後継者ではなくて、後継者のうちの1人で、1番オールマイトの気持ちを理解できそうな人間ということなのではないでしょうか。
オールマイトは、皆をヒーローにしてくれることをデクに期待しているから、あえて「次は君たちの番だ」と言い直したのではないかなと思います。
まとめ
オールマイト引退後のワン・フォー・オールの後継者はデクですが、その理由は、ワン・フォー・オールという個性を受け入れるにぴったりの、無個性で個性同士がぶつからないことと、デクにヒーロー性の強い心があるからでした。
そして、オールマイトは、後継者のデクに自分のようなヒーローになって欲しいのではなく、人類みんなが個性を成長させて世界に平和をもたらして欲しいと考えているのではないかと考察したのでした。