アニメ「映像研には手を出すな」では、時代を感じさせる要素が登場しますが、古い時代要素や新しい時代要素が混ざり合っています。
今回は、「映像研には手を出すな」の時代背景について考察してみたいと思います。
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【映像研には手を出すな】の時代背景は?
アニメ「映像研には手を出すな」が放送になりましたが、「映像研には手を出すな」を見ていると、「これ、時代背景はいつの設定なんだろう?」と疑問に思うことがありますよね。
また、「これ、昔の古い時代設定なのかな(笑)」と思えるネタもわんさか登場しています。
「映像研には手を出すな」の時代背景ですが、作者の大童さんによると、「映像研」は、2050年代の物語なのだそうです。
そう言われてみると、納得できるところ、できないところも多々あると思うので、映像研の時代背景を感じさせる内容を深堀りしてみました。
【映像研には手を出すな】の時代背景を感じさせる要素
「映像研には手を出すな」の時代を感じさせるような要素を、全てあげていきたいと思います。
時代要素1:アニメのタイトルは50年代映画から
まずは、「映像研」の外見の話題からですが、「映像研」のアニメのタイトルは、1950年代の要素を取り入れたそうです。
タイトル「映像研には手を出すな!」ですが、作者の大童澄瞳さんは、古い映画のタイトルをイメージして付けたことを、インタビューで明かしていました。
その例とは、
- 北北西に進路を取れ (1959年)
- 俺たちに明日はない (1967年)
- アニーよ銃を取れ (1946年)
- ダイヤルMを廻せ!(1954年)
だそうで、50年代あたりの映画のタイトル調が、大童さんはお好きなようです。
これらのタイトルをイメージして、「映像研には手を出すな!」というタイトルが付けられたのだそうです。
時代要素2:メカや設計図はドラえもんから
「映像研には手を出すな」では、メカの画や、細かい設計図が登場しますが、これらのイメージは、ドラえもん(大百科)からヒントを得ているのだそうです。
ドラえもんと言えば、漫画が1969年~1996年に出版されていたので、「映像研には手を出すな」にメカや設計図が登場する度に、70年代~90年代を思い起こさせることがあるかもしれません。
でも、時代背景の2050年も、メカなどの設計に劇的変化があるわけではないかもしれないので、メカや設計図の時代的感覚はそこまで違和感がないかもしれませんね。
時代要素3:漫画としての手法は新しい
こちらは、「映像研には手を出すな」の原作漫画についての内容ですが、大童さんの漫画の描き方は、往来の常識を覆す手法になっています。
漫画では、多くの場合、漫画に特有の、臨場感を現すような線(動線、効果線、残像など)が使われますが、大童さんの「映像研には手を出すな」には、そういった漫画的手法を主流にしていないようです。
本人がおっしゃるには、「そもそも僕にはマンガ的手法のいろはがひとつもない」とのこと。
つまり、大童さんは、マンガ界に新しい風を吹かせた1人だということですね。
これまでの「マンガとはこうあるべき」という常識に縛られず、大童さんの中にある世界を表現することに集中した、そういうことなのだと思います。
この点を考えると、「映像研には手を出すな」には、これまでになかった新時代の感性が吹き込まれていることになりますね。
時代要素4:浅草みどりの想像力は大童さんの幼少時代が元ネタ
主人公の浅草みどりは、想像力がとてもたくましい女の子です。
大童さんは、インタビューの「浅草のような想像力たくましい少年時代を送っていたか?」という質問に対して、「そういうところを掘り返しています。」と言っていました。
「映像研」を見ていると、浅草みどりの想像力の世界が広がってアニメになっているシーンがたくさん登場しますが、その想像力の豊かさは、大童さんが小さい時に経験していた想像力の描写となっていると言えるでしょう。
大童さんの想像力は、今でも豊かであるに間違いありませんが、浅草みどりの行動力や想像力を見ていると、高校生よりも若い感じがしたり、自分たちが子供の頃の感覚を刺激されたりするので、時代感覚が懐かしい感じになるかもしれません。
時代要素5:浅草みどりの言葉使いが古い
「映像研」を見ていて、時代背景が気になる理由の最も大きな原因は、浅草みどりの言葉使いではないでしょうか?
浅草みどりたちは、かなり古い時代の言葉を使っています。
古い時代の言葉とは例えば、以下のようなものがあります。
- 時に、金森さんよ
- 洒落込もうじゃんかよ
- あっしの秘密基地
- かっちょいいですな
- あっと驚く為五郎
- レッツラゴー
これらの言葉を聞くと、時代背景は古い昔に設定されているのではという感覚に陥ることもあるかと思いますが、大童さんによると、未来の2050年に古い流行語が掘り返されて使われいることがあってもいいと思っているそうです。
例えば、ファッション業界でも、時代の流行りによって、90年代の服装が流行ったり、80年代の服装が流行ったりと、昔の流行りを繰り返すことがありますよね。
それと同じ感覚なのだと思います。
古い言葉使いを2050年の設定アニメに使用すると、時代が巡っている感じがすると、大童さんはおっしゃっていました。
時代要素6:舞台環境
アニメ第1話では、浅草みどりは、住んでいる街の様子を見て設定画(背景画)を描いていました。
そんな浅草みどりの学校周辺の景色は、やはり、今の時代よりも少し先の時代なのかなと感じさせる風景が広がっています。
敷地のない土地で、増改築を繰り返して造られた街は、今後の未来にあると想像できますね。
まとめ
「映像研には手を出すな」の時代背景は、2050年という設定なのでした。
しかし、実際には、様々な時代の要素が「映像研」には流れ込んでいます。
こういった、時代背景の設定が、常識や決まりに縛られない自由な発想が、大童さんの作品で、面白いなと思うのでした。
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