アニメ「ビースターズ」が始まって、「面白い!」との声が相次いでいますが、私もすごく面白いと思います。
でも、ビースターズの何がそんなに面白いのか、一言で言うのは難しい。
そこで今回は、ビースターズの魅力についてまとめてみました。
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ビースターズの何が面白いのか?魅力を徹底的に検証
ビースターズって、最初のうちは世界観が暗かったり、主人公のレゴシが暗い性格だったり、過激な描写があったりするのですが、とにかく面白いのです。
でも、別に暗い世界観やキャラクターが面白い訳ではないし、過激な描写が面白い訳でもない。
ではいったい何がそんなに面白いのかと聞かれると、一言で説明するのが難しいんですよね。
ここでは、ビースターズ何がそんなに面白いのか、魅力を徹底的に検証してまとめてみました。
ビースターズの主な魅力
- 動物の世界が徹底している
- 悪者がいない
- 報われない思いがたくさん登場する
- 主人公の光と闇が登場している
- 自分の課題が見える
動物の世界が徹底している
ビースターズが面白いという理由の1つに、動物の世界観が徹底しているということがあげられます。
ビースターズは、とある学校の演劇部を中心とした、動物たちを描いた物語です。
動物たちが擬人化されており、人間と同じように人間関係に悩んだり、人間のような生活を営む姿が描写されています。
それだけでも面白い要素と言えそうですが、ビースターズはさらに、擬人化してても動物であるということを絶対忘れさせないのです。
ビースターズのキャラクターたちは、見事に人間たちの生活を成し遂げているので、物語が進むうちに、時として、登場キャラクターたちが動物であるということを忘れてしまう瞬間があります。
でも、ビースターズには、人間にはない、動物の本能的な描写がたくさん出てきます。
例えば、キャラクター設定の時点でも、動物の本能が、性格や行動に上手に組み込まれているのですが、物語の中でも動物的本能がちょくちょく登場します。
具体的には下のような感じです。
動物の本能 | キャラクターの性格や行動 |
ウサギは繁殖力が強い | ウサギのハルは男関係が盛ん |
オオカミや犬は尻尾をふる | レゴシやジャックは感情が尻尾に全て出る |
鹿にはかっこいい角があり他と戯れない | ルイは気品があって孤立している |
トラはどっしりとしている | ビルは自分がトラであることを誇りに思っている |
パンダは癒やし系だが本当は強い | ゴウヒンは心療内科医で、みんなの心の強さを支える |
などなど。
動物が人間社会を生きる様子を描きながら、ビースターズは動物的本能の描写を決して忘れず、ビースターズの登場キャラクターたちが動物でなければいけない理由が見事に表現されています。
この普段の生活ではあまり接することのない動物的本能がたくさん描かれていることが、ビースターズの魅力の1つです。
悪者がいない
ビースターズでは、それぞれの動物キャラクターが、それぞれの過去や人生を経験していることで、それぞれが異なる信念を持っており、それがぶつかり合う物語です。
ビースターズの面白いところは、主人公だけに視点があっているのではなく、それぞれの登場キャラクターの視点で物語を観ることができます。
そのため、発言や行動、性格の裏に隠された思いが分かり、みんながそれぞれ一生懸命生きていることが分かります。
そのため、キャラクター同士がぶつかることがあっても、どちらか一方を良しとできないんですね。
例えば、「ルイは嫌味な感じの性格だな」と思ったとしても、「過去に酷いことを経験していて、自分を強く見せることに必死なんだな」と分かるストーリーが登場したりするので、「ルイ、良い奴じゃないか~」と、誰をも嫌うことが出来ないのです。
キャラクターがどんな言動をしていようが、嫌うことができないような裏話をビースターズは見せてくるので、それぞれのキャラに深みがあって、すごく面白いです。
報われない思いがたくさん登場する
ビースターズのもう1つの魅力として、きれい事がメインの物語を構成しているのではないということです。
むしろ、ビースターズは、キャラクターたちが抱える心の闇のようなものがしょっちゅう物語に反映されています。
「草食獣と肉食獣は仲良く共生している世界です」というほのぼのとした物語なのではなくて、「草食獣と肉食獣が共生しなければならない世界で、それぞれが本能や本心を隠しながら精一杯生きています」という物語です。
そのため、物語にはよく、つらい思いや、人に言えない思い、分かってもらえない思いなどがたくさん登場します。
でも、結局それらの思いは、他のキャラクターたちの信念や感性に触れることでスッキリと浄化されていきます。
そうして、登場するキャラクターたちがどんどん暗いところから明るいところへ出ていく姿が、気分もいいし魅力的なのです。
主人公の光と闇が登場している
ビースターズのもう1つの面白いところは、物語に主人公が2人いて、光と影の関係をうまく表現しているということです。
ビースターズの主人公はレゴシで、ヒロインはハルですが、私はビースターズの主人公はレゴシとルイだと思っています。
なぜなら、このどちらが欠けても、物語は成立しないからです。
ハイイロオオカミのレゴシは、光を内に隠す闇のキャラクターです。
温かい心を持ちながら、暗くどんよりとした性格を持ち、自分はコソコソしながら生きるべきだという信念を持って生きています。
一方ルイは、外側は花形役者で美しく、人気もありますが、心がどこか荒んでいるキャラクターです。
レゴシとルイは、敵対同士ではなく、同じ演劇部の部員ですが、見た目も中身も行動も考え方も全く異なり、まさに真逆の性質を持つキャラクターたちです。
そして、面白いのは、この光と影の性質を持つ2人が、時にぶつかり合い、時に協力し合ってうまく演劇部が回っているということです。
さらにさらに面白いのは、光と影を描写するキャラクターがいつも不安定であるということです。
例えば、ヒーロー物のアニメだったら、ヒーローが光、敵が影と、光と影がいつも固定されていることがほとんどですよね。
でも、ビースターズの物語の中では、ルイが光として描かれていると思えば、次のシーンではルイが影であるように見えたりします。
また、レゴシが影として描かれているかと思えば、次のシーンでは光として描かれ、その後にはまた影に戻っているなんてことがよくあります。
つまり、レゴシとルイは、インヤン(陰陽)であって、どちらかが光になれば、もう一方は影になるけれど、光と影の固定はなく、2人とも真髄にある思いは同じだということなのだと思います。
そうして、光が影のような言動をするとか、影が光のような言動をするとか、光と影が助け合うとか、そういう光と影の実際難しい現実問題が、ビースターズでは、レゴシとルイを使って上手に表現されているので、ここが魅力の1つでもあります。
自分の課題が見える
ビースターズは、動物たちの物語で、彼らが動物の野性的な本能をどうコントロールし、世界を平和に保っていくのか、ということがテーマです。
しかし、ビースターズに登場するキャラクターを見ていると、私たち自分の課題にも気が付かされます。
私達人間は、動物ではなく、人間なわけですが、結局、まだ動物に毛が生えたくらいの生き物だと私は思います。
そして、私達人間が現実の世界で今課題としていることって、動物的本能をコントロールして、平和な世界を築いていく。
そう、ビースターズの動物たちと、何ら変わりはないのです。
動物的本能というのは、ビースターズの中では、肉食獣が草食獣を食殺してしまいそうになるほどの本能だったり、戦うことに向いていない草食獣の本能だったりしますが、ビースターズのキャラクターたちは、みんなそれぞれの動物の特性に悩み、改善しようとし、周りと平和に共生しようと頑張っています。
一方、私たち人間も、世界が終盤を迎えていると言われている今の時代で、それぞれが感情をどうコントロールし、それぞれが持つ異なる信念をどう理解しあい、平和をもたらそうとするのかが課題だと思います。
こういった共通点がある中で、ビースターズには、癒やすこと、癒やされること、許すこと、相手を理解することなど、私達が学べる要素がたくさん組み込まれています。
なので、ビースターズは、私たち人間がどう平和になっていけるのかを面白く学べる物語だと私は思うのです。
まとめ
ビースターズの何が面白いのかというと、
- 動物の世界が徹底している
- 悪者がいない
- 報われない思いがたくさん登場する
- 主人公の光と闇が登場している
- 自分の課題が見える
という点に絞ることができました。
今までにない新しい感覚のビースターズに、これからも期待しています。