2022年冬アニメのダークファンタジー作品「薔薇王の葬列」。
その舞台となった争いが話題です。
そもそもなんでヨーク家とランカスター家は揉めてるの?
史実との違いは?
というわけで今回の記事では、薔薇王の葬列の時代背景や舞台背景について、史実と史劇の両面から深掘りしてみました。
では早速見ていきましょう。
【薔薇王の葬列】薔薇戦争とは
まずは薔薇王の葬列の舞台となる薔薇戦争についてご紹介します。
薔薇戦争とは、1455年から30年間、中世ヨーロッパのイングランドで起こった貴族の権力争いです。
争いの主な当事者は、当時イングランド王国にあった「ランカスター家」と「ヨーク家」です。
30年にも及ぶ薔薇戦争は、大きく分けて「第一次内乱」「第二次内乱」「第三次内乱」の3部構成です。
第一次内乱はヨーク公リチャード(リチャードの父)がヘンリー6世(リチャードと森で出会った羊飼いを夢見るリチャード)に反旗を翻したことが発端となり、1455年から1468年まで続きます。
この間にヨーク公リチャードは戦死しヨーク派は痛手を負いますが、対してランカスター家は略奪行為等を繰り返したことで民衆の反感を買うことになります。
そんな中ヨーク公リチャードの長男エドワードがエドワード4世として即位し、タウントンの戦いでヨーク家が勝利、ヘンリー6世を捕らえて一旦収束します。
第二次内乱は、ヨーク家内のお家騒動です。
リチャード兄のエドワード4世が元々あった縁談を反故にして、あろうことランカスター派の未亡人と結婚します。
縁談を進めていた側近ウオリック伯がこれに激怒し、これまたランカスター家ヘンリー6世の妻マーガレットと手を組み、ヘンリー6世を解放し、リチャード兄でエドワード4世の弟ジョージを擁立して反乱します。
そしてお家騒動の発端であるエドワード4世とウォリック伯がバーネットの戦いで対決し、結果エドワードが勝利します。
その後、デュークスベリーの戦いでランカスター家のヘンリー6世の長男エドワードが処刑され、嫁マーガレットは幽閉、囚われたヘンリー6世も殺害されました。
この内乱が1469年から1471年まで続くのです。
第三次内乱はエドワード4世の死去から始まります。
エドワード5世として即位したエドワード4世の長男と、エドワード4世の弟リチャードとの権力闘争です。
この闘争にリチャードが勝利し、エドワード5世とその弟を処分、リチャード3世として即位します。
しかしここで長年リチャードの側近だったバッキンガム公が謀反し、ランカスター派のリッチモンド伯を擁立して戦いが起こります。
バッキンガム公は処刑されますが、リッチモンド伯が故エドワード4世の長女エリザベスと婚姻します。
この婚姻で波に乗ったリッチモンド伯はポズワールの戦いでリチャード3世に勝利し、薔薇戦争も同時に収束します。
【薔薇王の葬列】ヨーク家とランカスター家について
30年にも及ぶ血みどろの争いを繰り広げた薔薇戦争ですが、そもそもなぜランカスター家ヨーク家はそんなに揉めたのでしょうか?
それは薔薇戦争前の戦争「百年戦争」中に新しく創設された公爵家がもともとの始まりなのです。
百年戦争中に起こった「プランタジネット朝」の王エドワード3世は、彼の後継者以外に息子が四人いました。
その四人にそれぞれ、クレランス、ランカスタ、ヨーク、グロスターと公爵家を創設させます。
そう、ここで初めてランカスター家とヨーク家が登場するのです。
そしてこの伯爵家創設が時を経て子孫の代になり、権力闘争や覇権争いの火種を量産していくことになります。
【薔薇王の葬列】両家が争う理由は?
では、どのような経緯でランカスター家とヨーク家の両家が争うことになるのか?
それはヨーク家はランカスター家が王位を持っていることに不満があったからだと言われています。
もともとの王位は、百年戦争中の王朝プランタジネット朝にありましたが、戦争のゴタゴタやらなんやらでランカスター朝が成立していて、もともと王位を持っていた当時の王リチャード2世を退けてヘンリー4世という王が誕生しています。
このことにかねてからヨーク家は不満があり、プラスアルファの積み重ねから、第一次内乱に繋がっていったのでしょう。
【薔薇王の葬列】史実とはどう違う?
と、ここまでは主に史実としての薔薇戦争とランカスター家、ヨーク家の確執をご紹介してきました。
とはいえ、薔薇王の葬列の原案はシェイクスピアの史劇「ヘンリー6世」と「リチャード3世」です。
はたして史実との違いはあるのでしょうか?
結論からいいますと、物語の流れはほぼ史実通りです。
ただ、端々で違いがあります。
例えばヘンリー6世がヨーク公リチャードに王位継承権を約束するという部分、またリチャード3世の史劇での描かれ方についても、史実通りではないと思います。
まとめ
薔薇王の葬列の舞台である薔薇戦争は、貴族たちの権力闘争です。
ヨーク家とランカスター家はもともとは同じ血筋でしたが、なんやかんやで王位争いを繰り広げます。
しかし結局はランカスター派とヨーク派の婚姻という和解が薔薇戦争を終わらせることとなります。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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