大ヒット公開中の劇場版「Fate/stay night [Heven’s feel] Ⅲ.spring song」。
その正統続編とされる「Fate/hollow ataraxia」についてまとめています。
【Fate/hollow ataraxia】とはどのルートのこと?
制作者である奈須きのこさんと武内崇さんのコメントによると、
「Fate/stay night」の「Fate(セイバー√)」、
「Unlimited Blade Works(凜√)」、「Heven’s feel(桜√)」のどのルートの後日談に該当しないストーリーとなっているそうです。
武内さんは「各ルートの後ではなく、「Fate/stay night」というものにあてられたカウンター」という表現をしています。
このカウンターの意味を知りたい方は是非「Fate/stay night」と
「Fate/hollow ataraxia」をプレイしていただきたい。
奈須さんも武内さんも「Fate/hollow ataraxia」について「ユーザーの想像にお任せ」としています。
(なので、ぜひアニメ化していただきたいです!!)
とはいえ、今シーンは「あのルートの話だな~」と「Fate/stay night」プレイ済みと方だと気づく部分はあります。
複合的に3つのルートが重なりあった世界となっています。
少し、そこに触れていきたいと思います。
セイバー√である「Fate」を引き継いでいる部分は、第五次聖杯戦争の最後の日セイバーと士郎二人で柳洞寺の石段を登り、ギルガメッシュと言峰綺礼を倒しているという部分が挙げられます。
ギルガメッシュと綺礼がイリヤを触媒に大聖杯を召喚しようとするのを阻止する場面ですね。
衛宮切嗣が士郎を助けるため、体に同一化?させたエクスカリバーの鞘であるアヴァロンを投影し、ギルガメッシュの「天地乖離す開闢の星(エヌマエリシュ)」を防ぎ、セイバーがエクスカリバーで止めを刺す展開は熱いですよね!!
(ちなみにイリヤは生存していることのセイバー√が引き継いでいますね!)
凜√である「Unlimited Blade Works」を引き継いでいる部分は、
アーチャーの正体が「真名:エミヤ」だと知られていること、凜と士郎との師弟関係が継続中、大聖杯は凛の令呪でセイバーが破壊したことになっているが挙げられます。
この展開の凜√のみでしかありえませんからね。
ちなみに凜は英霊エミヤとはサーヴァント契約は解除していて、現界のための最低限の魔力供給しかしていないようです。
桜√である「Heven’s feel」を引き継いでいる部分は、
桜の正体が関係者に知っていることと、桜が虚数魔術を使えること、反英雄アンリマユの存在があるということでしょうか。
桜の正体とは、凜の実妹であることと、ライダーのマスターであること、そしてマキリの人造聖杯であることです。
そして「Heven’s feel」で一番忘れてはいけない、セイバーオルタ。彼女はセイバーのアホ毛を抜かれることで登場します!!
皆様お気づきでしょうか?セイバーオルタにはアホ毛がないのです!!
紹介したようにプレイヤーに気づきを与えるストーリーなっているので是非プレイして「どのルートの話かなあ」と考察するのも面白いかもしれませんね!!
【Fate/hollow ataraxia】の時間軸は?
「Fate/hollow ataraxia」の時間軸は「Fate/stay night」における第五次聖杯戦争の半年後という設定です。
「正式な」マスターは全員生存し、しかもなぜか?英霊も全員現界しているという状況です。
「Fate/stay night」が冬(1月~2月くらい?)でしたが、「Fate/stay night」は夏(7月~8月くらい?)です。釣りや水着、アロハがあります!!
(詳細はプレイしてみてください!)
「正式な」としているのは、言峰綺礼は死亡しているからです。
といっても、綺礼は第四次聖杯戦争(「Fate/Zero」)の時点で死亡していますが…
あの金ぴかアーチャーギルガメッシュが聖杯の呪いを受けない為に、当時マスターである綺礼が呪いを受け生き延びていました。
【Fate hollow ataraxia】の内容をネタバレ!
士郎(?)が再開したとされる第五次聖杯戦争の「繰り返される4日間」を彼だけが繰り返されたと実感しながら、ストーリーが展開されます。
実際は後述カレン・オルテンシアやイリヤスフィール・フォン・アインツベルンは気づいています。
「繰り返される4日間の第五次聖杯戦争」の世界と現実世界?は別世界と考えていただいた方が良いかと思います。
(もう異空間に迷い込んだ感じです!!)
そして壮大なネタバレですが、「Fate/hollow ataraxia」にはほとんど士郎は存在せず、「士郎の皮をかぶったアベンジャー(アンリマユ)」を主人公として操作します!!
「士郎(?)」の意味はこういうことです…
この設定は「Fate/stay night [Heven’s feel]」を引き継いでいて、桜を通して衛宮士郎をよく知っていたため、「Fate/hollow ataraxia」で士郎に扮することができたのだと個人的に考察しています。
とても簡単にいうと言峰綺礼ルートです。
というのも綺礼に深く関係した二人のみ新キャラとして「Fate/hollow ataraxia 」は登場します。
それがバゼット・フラガ・マクレミッツとカレン・オルテンシアです。
この二人が行き着くべき地点への至る物語構造になっています。
バゼットは本来第五次聖杯戦争でランサーのマスターとして参加する予定でした。
しかし、信頼していた言峰綺礼に裏切られ参加することができませんでした。
「Fate/hollow ataxia」の世界ではアンリマユのマスターとして登場します。
アンリマユはとても弱く、「繰り返される4日間」を駆使してついに第五次聖杯戦争の最強のセイバーを倒すことに成功しますが、彼女はそこで自分が言峰綺礼に殺されていることに気づきます。
彼女は生き続けるために第五次聖杯戦争を続け、最後にはアンリマユの説得を受け終焉を迎えます。(実は彼女は現実世界でも生きていました!!)
そしてカレンはなんとあの言峰綺礼の娘です。クラウディア(声:茅野愛衣さん)との間に生まれた1人娘です。
「Fate/stay night」で黒幕として死亡した言峰綺礼の代わりに「教会」から監督者として派遣されたことになっています。
(実はこのゲーム内では彼女は実体でなく、本来の第五次聖杯戦争の言峰綺礼のの役割として「Fate/hollow atarxia」の世界に滑り込ませたらしいです。)
カレンは「Fate/hollow ataraxia」で鍵を握る人物で「繰り返される4日間」の解決を望んでいます。
彼女はランサーとギルガメッシュのマスターとして登場します。
個人的には父綺礼のしたことの尻拭いではないかと考えています。
(カレンについては実は「月姫2」に登場予定だったとか、被虐霊媒体質だとか、ドSだとか色々面白い設定があるのでプレイしてみて下さい!)
「Fate/stay night」は衛宮士郎を中心として夢・理想の話であるのに対し、
「Fate/hollow ataraxia」は言峰綺礼を中心として彼の行動の肯定?の話となります。
作中でカレン・オルテンシアが語っているのを意訳すると、「Fate/stay night」では「世界を愛しながら憎む」(理想)が描かれ、「Fate/hollow ataraxia」では「世界を憎しみながら愛する」意志について語られているらしいです。
(この内容は劇場版「Fate/stay night [Heven’s feel] Ⅲ.spring song」を見た方なら最後の士郎と綺礼の戦闘シーンとつながっているのでわかるかもしれませんね……)
まとめ
「Fate/hollow ataraxia」についてまとめてきましたが、このゲームはビジュアルノベルゲームという特性をとても生かした作品となっています。
(士郎(?)だけが繰り返される四日間を覚えていて、その中で物語の真相に迫っていく!)
正直、アニメ化や漫画化は素人ながらにも難しい気がしています…
ですが、とても素晴らしい作品ですので「Fate/stay night [Heven’s feel]」の劇場版アニメが成功した勢いにのって、「Fate/hollow ataraxia」が是非メディアミックスしてほしいです!!