映画「永遠に僕のもの」は、天使のような、マリリン・モンローのような可愛らしい顔を持つ青年が、実は殺人犯であるという実話を元にした物語です。
今回は、殺人犯で主人公のカルリートスの生い立ちや考え方、殺人の経緯などについて、ネタバレしつつあらすじを解説したいと思います。また映画を見た感想についてもまとめています。
また映画を見た感想についてもまとめています。
「永遠に僕のもの(天使の顔をした殺人犯)」のネタバレあらすじ
映画「永遠に僕のもの」の主人公で殺人犯のカルリートスは、神に盗みをするように送られ、生まれてきたと考えている青年です。
カルリートスの生い立ちと物語の始まり
カルリートスという名前の意味は「自由な男」。
カルリートスは、裕福ではない家庭に生まれます。
ですが、父親と母親はとても良い人で、カルリートスとの関係も良好です。
カルリートスは、いつも人から物を盗んでおり、カルリートスの両親も知っている様子。
カルリートスが次から次へと新しい物(バイクなど)を持って帰ってくるので、両親はどこで手に入れたのかと聞きますが、カルリートスはいつも「借りた」と答えるのでした。
そんな盗みを繰り返したカルリートスは、少年院に入ることになります。
初日早々に、クラスメイトのラモンにちょっかいを出して殴られるという問題を起こしますが、ラモンは「お前を見ると元カノを思い出す」と言い、悪友に発展します。
ラモンの父親は少し変わり者で、ラモンの悪ぶりにかなり影響している存在です。
ラモンの父は、カルリートスに銃を撃たせます。
味をしめたカルリートスは、「もっと撃ちたい」と言いますが、ラモンの父は「銃弾は高い」と言います。
すると、カルリートスとラモン一家は共に銃をお店から盗むことを計画し、実行するのでした。
カルリートスの殺人
カルリートスは、ラモンと盗みを続けますが、ある日、盗みに入った家の主人に見つかり、驚いたカルリートスは、家の主人に向かって発砲してしまいます。
その家の主人は、胸を撃たれてしまうのでした。
カルリートスは、「盗み」を「借りている」と解釈する青年。
「人を殺す」ということは、「その人が勝手に死んだ。僕は手伝っただけ」と解釈します。
ラモンの父親でさえも、カルリートスの悪さを恐ろしく感じるのでした。
カルリートスは、「悪いことをしている」という感覚が全くないので、危機感も全くなく、どんどん破天荒な行動を起こすようになっていきます。
盗みも殺しもエスカレートしていきますが、全てゲーム感覚でしかとらえることができないカルリートスなのでした。
「永遠に僕のもの(天使の顔をした殺人犯)」の結末ネタバレ内容
カルリートスは長いことラモンと一緒に盗みをしてきましたが、ラモンのラフな扱いが気に入らなくなり、殺してしまいます。
さらに、ラモンの後に相棒となったミゲルも殺してしまいます。
カルリートスは、結局警察につかまり、11人の殺害と42回の窃盗を認めますが、悪いことをしたという感覚は全くなく、「まともな人は、あなたがしたようなことをすると思う?」という母親の問いに「すると思う」と真面目に答えています。
捕まったカルリートスは「天使のような美顔を持つ殺人犯」とメディアで報道され、彼の美貌に魅了された女性がたくさん沸き上がりました。
しかし、カルリートスは、その後あっさりと警察から逃げだし、電車の中で涙を流します。
カルリートスが初めて感情を見せた瞬間でした。
カルリートスは、誰もいなくなったラモンの家に身を置き、母親に電話します。
母親の宅にはすでに警察が来ていました。
カルリートスの両親は、切ないながらにも、カルリートス再逮捕に協力するのでした。
映画の最後は、完全包囲されているラモンの家の中で、警察の到着にまだ気がついていないカルリートスが躍るシーンで終わります。
「永遠に僕のもの(天使の顔をした殺人犯)」を実際に見た感想
「永遠に僕のもの」という映画を実際に見た感想ですが、殺人犯の中には、こういう人格の人もいるのかと衝撃を受けました。
殺人犯というと、心の隅のどこかでは、悪いことをしているという感覚が少なくともあるのだと思っていたのですが、カルリートスは、殺人が悪いことだという感覚が、一点もありませんでした。
心が無いかのように描かれています。
しかし、完全に心がない人間なのかと思いきや、涙を流すシーンもあり、心がない訳ではないけれど、多分涙を流している理由も、普通の人の感覚とは全く異なるのだろうなと思いました。
普通の人だったら「堕ちて辛い、悲しい、空しい」などの感情で泣くかと思われますが、カルリートスはおそらく、私たちが想像できない理由で泣いていると思われます。
また、映画の中で「カルリートスのような凶悪な犯罪者は、親が悪い」と言われていますが、この考え方は現実世界でも一般的かと思います。
でも、映画を見る限り、カルリートスの両親は、良心のあるとてもいい人たちです。
盗みが悪いことだと感じることができないカルリートスに、優しく、真剣に向き合って諭そうとしています。
しかし、良心で温厚な両親の元に、「悪」を理解できない子が生まれることもあるのだという事実に驚きました。
カルリートスの犯罪相棒であるラモンは、完全に両親が悪い奴です。
犯罪を犯すことを認め、一緒に犯罪を犯しています。
しかし、ラモンには、「自分は犯罪を犯している」という感覚があります。
ところが、カルリートスには、犯罪は悪いことだという感覚が皆無なのです。
こういう人は、どうやって更生していけばいいのか、疑問が残るのでした。
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